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[小腸のチカラ]

 さて問題です。
 「人間にとって重要な器官(臓器)をいくつかあげて下さい。」
 皆さんはこの問いに何と答えますか?。

 まず第1にあげるのが、心臓でしょう。(止まったら終わりだし・・)続いて、脳。(とにかく大事そう・・)
 この2つは多くの方が共通して、あげています。
 その次となると、結構まちまちです。肺とか腎臓、あるいは肝臓、胃など。少数派では、歯、食道、皮膚という人もいます。
 さて一方で、この問いに「小腸」と答える人はまずいないでしょう。もし皆さんの周りにいたとしたら、その人は間違いなく、ただ者ではありません。(笑)

 小腸は、口腔⇒咽頭⇒食道⇒胃⇒小腸⇒大腸⇒肛門と続く、消化管の一部です。
 小腸とは言いますが、全長約7mもあり、全消化管の四分の三を占めています。又、表面積も大腸1に対して小腸9。全然小さくありません。
 そしてこの小腸こそが、あまり知られていませんが、人間(動物)にとってとても重要な、しかも凄い!器官(臓器)なのです。
 ではその凄さ!の一部を、御紹介します。


(1)始まりは「小腸」

 動物の進化をさかのぼると、最も原始的な動物として、腔腸動物のヒドラがあげられます。
 5~7億年前に出現したとされるヒドラは、体のほとんどが腸(小腸)でできています。その後動物の進化とともに、「小腸」の前後に胃や大腸などが増設されました。また肝臓や膵臓、腎臓なども腸から分化した器官(臓器)です 。
 そしてあの脳さえも、実は腸から発達してきたものだと考えられています。
 ちなみに、母親の胎内で受精卵が人間の形になっていく時に、最初にできる器官も、心臓でも脳でもなく、腸なのです。

(2)「小腸」はプレイングマネージャー

 消化管の主な役割は、食物を消化し、栄養素を吸収する事です。
 消化は主に口腔、胃、小腸で行われます。その中でも小腸は、多くの消化管ホルモンの分泌を司ります。それによって消化液の分泌や、消化管の括約筋をコントロールし、消化の中枢を担っています。
 吸収に関して言えば小腸の独壇場です。ほとんどの栄養素)水分、糖質、たんぱく質、脂質、電解質、ビタミン、葉酸など)の、しかも大部分が小腸で吸収されます 。
 又、腸は消化吸収の他に、人体で最大の免疫器官とも言われ、病原菌の侵入を防ぐなど、いわゆる腸管免疫システムを担っています。その司令塔も小腸なのです。
 これらの小腸の働きは、さしずめ消化管チームの監督とエースを兼ねた、まさにプレイングマネージャーと言えそうです。


(3)「小腸」は独立国

 小腸には約1億個の神経細胞がありますが、そのうち脳につながっているのは、わずか数千個です。他の器官(臓器)と違って脳からの命令をほとんど受けていません。
 小腸は、自身の粘膜の中にある壁内神経で、自動的に働いているわけです。つまり小腸はある意味で独立国なのです。
 (2)で述べた、消化吸収、免疫機能も小腸が独断で、勝手にやってるわけです。そしてたとえ脳死や植物状態になっても、腸は支障なく動いています。

(4)「小腸」はガンにならない

 心臓がガンにならないという事は、わりと知られていますが、小腸もガンに侵されません。
 大学病院でも小腸ガンの患者さんは、数年に一人いるかいないかだそうです。これは日本に限らず、世界中どの地域でも同じようです。
 日本では大腸ガンは増加の一途をたどり、数年後には国民の死因のトップになる勢いですが、同じ腸なのにとても不思議な話です。
 小腸がガンにならない理由としては、「表面の粘膜の入れ替わりが早いから」「免疫細胞の働きが活発だから」などがあげられていますが、はっきりしていません。
 いずれにしても、小腸は特有の病気も少なく、病気になりにくい器官(臓器)である事は、間違いないでしょう。

 小腸は、人間にとって重要な器官(臓器)であるのに、研究があまり進んでない様に思われます。書籍の数も少ないですし、メディアに取りあげられる事もほとんどありません。
 栄養を静脈に点滴する事によって、腸を使わなくとも、人は何年も生かされる事が可能です。そういう事実が小腸を軽視する原因の一つなのでしょうか。
 しかし、小腸は生物の原点であり、小腸について知れば知るほど、その底知れぬポテンシャル(潜在能力)には驚かされます。
 そして今後、未だベールに包まれている「小腸のチカラ」の全容が解明されれば、「医学の常識が大きく変わる」そんな予感さえします。


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